

写真左より信之助(徳七)、弟実三郎、姉菊子、母タキ、妹タニ野村徳七(信之助)が生まれたのは明治11年8月7日のことである。この年、初代徳七は、両替店を開業して6年目をむかえ、大弥両替店の一隅から出て、大阪の農人橋詰町九番地に住宅兼店舗を構えた。明治11年といえば、東京、大阪にそれぞれ取引所が設立された年であり、信之助は、東京株式取引所の開設に遅れること2カ月、大阪株式取引所の開設の当月に生まれたわけである。 後年、証券界に身を投ずるようになったのも、何かの因縁があったといえよう。その後、野村家には、長女きく、長男信之助のほかに、実三郎(14年生まれ)、徳四郎(17年生まれ、2才で早逝)、たに(18年生まれ)、元五郎(20年生まれ)が相次いで生まれた。