野村ホールディングス | アドバイザリー・ボードメンバーからのメッセージ

野村グループは、アジアで大きく成長できる潜在力を秘めています。

アドバイザリー・ボード メンバー

ゴー・チョクトン
シンガポール名誉上級相

1990年より2004年までシンガポール首相を務めた後、同年より2011年まで同国上級相。2011年から同国名誉上級相および通貨庁上級顧問。

世界の経済情勢について、不透明な金融情勢などを含めどのように見ていらっしゃいますか。

先進国はもとより、新興国にも経済成長率の減速がある程度見られるなか、今後も市場の不透明感は続くと思われます。世界経済の低成長は構造的な問題であり、特に先進国では長引く生産性の低下により、持続的な成長が困難になりつつあります。新技術や教育、労働者の再育成といった分野への投資を通じて、長期的な視点から生産性の向上を図る必要があるでしょう。

アジア地域について見ると、まず中国は、労働人口の高齢化などにより、経済成長の鈍化が予測されます。中国政府は、輸出依存型から内需主導型経済への舵取りを見据えており、短期的にはそれにともなう調整コストの発生も見込まれます。

長期的な地域経済の見通しについては、私は楽観視しています。特に中国やインド、ASEAN諸国では中間所得層は増加を続けており、各国で構造改革が進めば潜在成長率は計り知れません。

現在、諸島や海域の領有権をめぐり紛争が起きている地域がありますが、私はこれらの問題は制御可能であると見ています。各国間の多次元的、長期的関係に照らしてみれば、紛争によって失うものが余りにも大きいことは明らかです。

このような環境の中で、日本やグローバルに展開する日本企業が果たすべき役割とはどのようなものでしょうか。

日本および日本企業には、アジア地域での経済協力や連携強化における主導的役割を期待しています。アジア諸国への対外投資も積極的に検討すべきでしょう。日本企業が誇る専門性の高いロボット技術やインフラ技術などを、新興国に向けて輸出できる機会でもあると思います。

アジア地域には、交通やエネルギー等、巨額のインフラ投資を必要とする国が多く存在します。アジア開発銀行(ADB)や、日本は参加していませんが、アジアインフラ投資銀行(AIIB)といった、インフラ整備に向けた国際的な制度は整いつつあります。日本企業はこれまでの大型プロジェクトへの参画で得られた専門知識や経験を活かすことができるでしょう。

中国が提唱するアジアと欧州をつなぐ経済圏『一帯一路』(新シルクロード)構想も、海運大国である日本のビジネスチャンスとなるでしょう。

アジア資本市場の発展への貢献を目指す野村グループの取り組みをどのように見ていらっしゃいますか。

アジアにおける野村グループの成長の潜在力は非常に高いといえます。既に築いているアジアでのネットワークを活用し、日本企業の海外投資の橋渡しを行うことができるでしょう。これは、日本市場においてしっかりとした地位を確立している野村だからこそできることです。特に東南アジアとインドは、これからビジネスを拡大させていくことのできる地域であると思います。欧米の投資銀行が新興国での活動を縮小しようとしており、野村グループにとって絶好のチャンスといえるでしょう。

野村グループは、アジア地域におけるブランドの知名度を一層高め、新興市場で信頼のおけるパートナーというポジションを確立すべきです。日本国内の基盤を活用し、お客様の声をつぶさに拾い上げることで、単なる投資にとどまらず、日本企業と新興市場のパートナーとを結ぶ幅広いアドバイスの提供などができるのではないでしょうか。

野村ホールディングスの経営陣の印象についてお聞かせください。また、今後アドバイザリー・ボードをどのように活用すべきとお考えでしょうか。

私は2015年4月に野村グループのアドバイザリー・ボードのメンバーに就任しました。永井グループCEOをはじめとした経営陣からは、先達の意見に耳を傾け、積極的に質問し学ぶ姿勢、それをこれからの野村に活かしていきたいという強い想いを感じます。既に2回の会合を終えましたが、経営陣の皆さんからは、各回に設定したテーマにとどまらず、アジアを発祥とする投資銀行としての在り方について、非常に熱心な議論がなされ、私たちメンバーも、真摯にこれに応えてきました。

野村のアドバイザリー・ボードは、私を含め、アジアの有識者をメンバーとしています。日本では、外国人の取締役やアドバイザーを採用する企業はまだ多くはないでしょう。このメンバーの顔ぶれを見るだけでも、野村グループが世界に目を向け、グローバルな成功のために新しいアイデアを模索する姿勢が良く表れていると思います。現在のメンバーには、インドネシアのワナンディさん、インドのパレックさん、そしてタイのトラクルフーンさんと、高い専門性と実績を有する面々が揃っており、多様な観点から、野村の経営に適切な意見をご提供できるのではないでしょうか。永井グループCEO、そして経営陣の皆さんには、これからも、諮問機関としてのアドバイザリー・ボードをより積極的に活用していただきたいと思っています。

私自身も多くのことを学びながら、国際的、地域的な政治経済の状況についての洞察を経営陣と共有することを楽しみにしています。

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