職場環境の整備

基本的な考え方(社内環境整備方針)

野村グループの最大の財産は、人材です。社員一人ひとりがもつ独自の強みを十分に発揮し、活躍するためには、心身ともに健康であることが重要です。野村グループは、適正な労働条件や労働安全衛生、快適な職場環境の整備をはじめ、社員が意欲をもって働き続けられるよう、育児・介護支援等の福利厚生諸制度の充実や、社員の健康保持・増進に力を入れています。

健康経営の推進

野村グループの創業者である野村徳七が自叙伝的日記(『蔦葛』)で「健康は我々の最大の資本である」と述べるなど、当社は創業時から従業員の健康を重視してきました。その精神を引き継ぎ、2016年7月に「NOMURA健康経営宣言」を採択し、健康経営推進責任者(Chief Health Officer、以下CHO)のもと、健康保持・増進に向けた取り組みを推進しています。

2021年度からは、当グループの経営ビジョンである「社会課題の解決を通じた持続的成長の実現」を目指すため、グループ全体の健康経営のゴールとして「野村で働くすべての人が、単に健康になるのではなく、肉体的にも、精神的にも、社会的にも満たされた状態(Well-being)になること」を社員全員と共有しています。

健康経営の推進

健康経営宣言

2016年に経営会議での承認のもと、「NOMURA健康経営宣言」を取りまとめました。

「NOMURA健康経営宣言」

野村グループの最大の財産は、人材です。社員一人ひとりが自らのもつ能力や個性を十分に発揮し、活躍するためには、心身ともに健康であることが重要です。この理念のもと、野村グループは社員の健康保持・増進を経営的な視点でとらえ、主体的に取り組んでいきます。

健康経営推進体制

CHOのもと、健康保険組合、産業医・保健師等、グループ各社が一体となり推進しています。定期的に開催している「健康経営推進協議会」には、CHOのほか人事担当役員、人事部門長等がメンバーとして参加しており、議論の内容は取締役会および経営会議へ適宜報告されています。社員の健康リスクの保有状況や生活習慣病のハイリスク分析、職場の健康リスクの分析に基づく健康課題の把握や、施策の立案及び実行、結果検証を組織として一貫して行うことで、積極的に社員の健康づくりを進めるとともに、労働安全衛生体制を強固にしています。

健康経営推進体制図 (PDF 260KB)

また、健康経営の推進にあたっては社員の参画を重視し促進しているほか、労働組合と経営の間でも協議を行っています。

健康経営のゴールと目標

野村グループでは、全ての社員、お客様、そして社会全体が単に健康になるのではなく肉体的にも精神的にも、社会的にも満たされた状態(Well-being)となることを目指しています。まずは社員自身がWell-beingになるために「アブセンティーイズム※1の低減」「プレゼンティーイズム※2の低減」「ワークエンゲージメント※3の向上」が必要との認識に基づき、これらを健康経営を推進するうえでの目標としています。各指標の実績と目標は以下の通りです。

※下記表は横にスクロールしてご覧ください。

  2021年度 2022年度 目標値(2025年度)
アブセンティーイズム(百万円) 実績値 1109.7 794.7 -
測定人数 14,167 14,067
回答率 - -
プレゼンティーイズム 実績値 15.2 16.1 10
測定人数 11,005 10,764
回答率 82.6% 81.8%
ワークエンゲージメント 実績値 53.4 53.7 60
測定人数 13,102 12,813
回答率 96.4% 95.7%

1 傷病による欠勤にともなう損失額をいい、当該年度の平均年収に社員数と年間傷病休暇利用率を乗じて算出。健康経営の取り組みを推進することにより低減させることが目標ではありますが、体調不良時に休みやすい環境整備も必要であるため現時点では目標値は出さずモニタリングに努めます。

2 出勤はしているものの、健康上の問題によって完全な業務パフォーマンスが出せない状況をいい、数値はSPQ(Single-Item Presenteeism Question 東大1項目版)の回答により算出された、プレゼンティーイズムによる生産性損失割合になります。

3 仕事に対してポジティブで充実した心理状態を示す値。全国平均を50とした偏差値で、ストレスチェックの回答により算出しています。

4 上記の目標値は野村グループ、各年度の実績値は野村證券株式会社の数値になります。

健康経営のゴールと取り組みとのつながり

戦略マップ

主な取り組み

野村グループでは、健康経営推進協議会において社員の肥満・血糖・肝機能などの健康リスクや、運動不足・早食いや多量飲酒等の食生活・喫煙などの生活習慣を健康課題として認識し、さまざまな取り組みを推進しています。健康経営に関するリスクは、生産性や企業業績とも密接にかかわっており、グループとしての優先事項を特定してプランを立て、指標と目標を掲げて対策を推進することで、健康経営の実現と企業価値の向上を目指しています。

主な課題と指標は以下の通りです。

※下記表は横にスクロールしてご覧ください。

課題 指標 目標
生活習慣病 二次検査受診率 100%
喫煙 喫煙率 12%
エンゲージメント向上・メンタルヘルス ワークエンゲージメント 60
がんの早期発見 精密検査受診率 80%
女性の健康促進 ワークエンゲージメントが平均または高い女性の比率 100%

また、社員の労働安全衛生や健康に対する意識の向上を目的に、職場での健康と安全に関する研修や、定期的なメール配信による啓発活動を行っています。以下は野村グループで実施する主な取り組みです。

〇ノム☆チャレWALK

※下記表は横にスクロールしてご覧ください。

健康課題 デスクワークの社員が多いこともあり、歩行習慣のある社員は35.2%(2016年度)と普段から歩く習慣のない社員が多い状態
目標
  • イベント参加率の増加→歩行習慣がある社員の増加→生活習慣病リスクがある社員の減少・コミュニケーションの改善→アブセンティーイズム・プレゼンティーイズムの低減
  • 目標値:歩行習慣者比率50%(2025年度)
取組内容 部署ごとの平均歩数を競うオンラインのウォーキングイベント「ノム☆チャレ(NOMURA健康チャレンジ)」を毎年実施しています。歩数や写真を全社員で共有し、「いいね!」やコメントの投稿で応援し合うことで、社員のコミュニケーション向上やコロナ禍での密を避けながらの運動習慣の定着につなげています。部署の有志で登山をしたり、ウォーキングしながらゴミ拾いをするなど、健康や社会貢献のためにそれぞれが工夫をしながら参加しました。
同時に参加者の平均歩数に応じた金額の寄付を行っており、2022年度は「認定特定非営利活動法人キッズドア(NPO Kidsdoor)」に寄付しました。社員個人への健康増進のみならず、寄付という形での社会貢献につなげています。本施策への投資額は寄付額と同額の25万円です。
成果 2022年度のイベント参加部署の割合は83.4%、参加者の総歩行距離は2021年度実施時と比較して2倍超に増え、2022年度の歩行習慣者比率は45.6%と2016年度より10.4%改善しました。
また、部署の歩数状況や取り組みの様子などをSNSで他の部署全員と共有できる機能への投稿は前年度比1.8倍の1,800件以上集まり、イベントにより社内のコミュニケーションが活性化しました。
今後の改善点 イベントの参加部店率や投稿件数は多いもののさらなる拡大の余地があるため、今後は職場のコミュニケーション活性化につながる点とともに、自身の健康数値改善につながる等のグッドプラクティスを共有していきます。
ノム☆チャレWALK

歩行習慣のある社員の割合

歩行習慣のある社員の割合

参加者数・総歩行距離の推移

参加者数・総歩行距離の推移

〇喫煙対策

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健康課題 2018年度より禁煙費用の補助などのサポートを拡充するとともに、研修センター宿泊室内の禁煙など「分煙」の取り組みを強化し、2020年度からは毎月22日は終日禁煙とするなど対策を進めております。その結果、野村證券においては喫煙率が年々減少していますが、全国平均と比べると、まだ改善の余地がある状況です※1。また、社員に実施した健康意識調査※2では「職場で喫煙に関して不快に感じること、体調が悪くなることがある」と答えた社員が43.7%に上り、快適な職場環境の整備が急務となっていました。

1 2020年度 野村證券健康診断結果、全国平均:令和元年国民健康・栄養調査

2 2018年度 野村證券健康意識調査結果

目標
  • 禁煙プログラム参加者増→喫煙率の低下・職場で喫煙に関して不快に感じる人の低下→生活習慣病リスクがある社員の減少→アブセンティーイズム・プレゼンティーイズムの低減
  • 目標値:喫煙率12%(2025年度)
取組内容 望まない受動喫煙の防止や働きやすい環境づくりのため「野村グループ喫煙対策」のメッセージをCHOより全社員へ発信。2021年より「就業時間内禁煙」「喫煙室の廃止」に加えて、昼食休憩中に喫煙した場合は喫煙後45分以内にオフィスに戻らないよう推奨しています。また、禁煙治療・サポート費用の全額補助や禁煙成功者へのインセンティブポイントの付与も実施し、会社として喫煙対策を重視する姿勢を周知することにより、禁煙にいまひとつ踏み切れなかった喫煙者が禁煙しやすい環境を整備しています。
成果 2022年度の健康診断結果では喫煙率が15.0%となり、健康経営推進前の2016年度の22.0%と比較して7%の減少になりました。また、2022年度の健康意識調査においては、「職場で喫煙に関して不快に感じること、体調が悪くなることがある」と答えた社員は43.7%から21.9%に半減しました。
今後の改善点 禁煙したい社員へのサポートを継続しつつ禁煙に成功したマネジメントの体験談を紹介する等、「禁煙することによって得られたメリット」を共有することにより、喫煙者が禁煙に前向きになれるような環境を一層整備します。

喫煙率の推移

喫煙率の推移

「職場で喫煙に関して不快に感じること、体調が悪くなることがある」と答えた社員の割合

「職場で喫煙に関して不快に感じること、体調が悪くなることがある」と答えた社員の割合

〇生活習慣病ハイリスク者対策

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健康課題 健康診断受診後、産業医が必要と認めた社員へ二次検査(再検査、要治療等)の受診勧奨を行っていますが、自覚症状がないことや、業務が多忙であること等を理由に対応しない社員が約2割いました。健康経営を開始する前の2015年(58.0%)よりは大幅(82.2%※1)に改善していますが、二次検査を受診しないまま放置することにより年々数値が悪化して疾病を発症し、欠勤・休職に至ってしまう社員もいる状況です。

1 2019年度 野村證券健康診断結果

目標
  • 二次検査受診率の増加→生活習慣病ハイリスク者の減少→アブセンティーイズム・プレゼンティーイズムの低減
  • 目標値:二次検査受診率100%(2025年度)
取組内容 2019年度までは産業医・保健師等から二次検査の受診勧奨を行っていたが、2020年度より二次検査を受診しない社員に対し、結果を報告するまで人事や上長から勧奨するフローに変更。
成果 2022年度の二次検査受診率は98.9%(2023年10月1日現在)まで改善しました。また、生活習慣病の中でも重症化しやすい「血圧」と「血糖」においてリスクが高い社員に対しては産業医から治療の継続を促してフォローアップを開始し、治療の継続率は「血圧」97.7%、「血糖」97.8%になりました。
2022年度のアブセンティーイズムは794.7百万円となり、2021年度の1109.7百万円と比較して減少しています。
今後の改善点 二次検査を受診した社員がその後治療等を中断しないよう、ハイリスク者のうち「血圧」「血糖」において継続受診が必要な社員へのフォローアップを引き続き行い、ハイリスク者の減少につなげていきます。

二次検査受診率

二次検査受診率

〇女性の健康促進

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健康課題 毎年実施しているストレスチェック結果によると、ワークエンゲージメントが高い社員は女性が男性よりも例年10%前後少ない状況が続いています。また健康意識調査において「女性特有の健康課題や症状により職場で困った経験がある」と答えた女性が約7割おり、社員の44%を占める女性が女性特有の健康課題に対するリテラシーや対処できる能力を高め、職場や管理職の意識変革をすることにより、女性がいきいき働ける環境を整備する必要があります。
目標
  • 女性の健康に関するリテラシー向上→アブセンティーイズム・プレゼンティーイズムの低減→女性のワークエンゲージメントの向上
  • 目標値:ワークエンゲージメントが平均または高い女性の比率100%(2025年度)
取組内容 女性や職場のリテラシー向上のため、誰でも好きな時に視聴できる健康番組を配信(「子宮頸がん」「女性のライフステージと関連する病気」「不妊治療」)。あわせて男女含めた全社員を対象に「女性の健康研修」を実施。CHOと高尾美穂産婦人科医の「企業が女性の健康に取り組む意義」の対談、高尾医師解説の「男女の健康編」「月経トラブル編」「更年期編」「女性に多い病気編」「管理職編」がテーマの動画を配信しました。
同時に、2021年度に導入した不妊治療を理由とした休職制度や傷病等休暇の利用についても社内にさらなる周知をすることにより、女性が働きやすい職場環境を整備しています。
成果 「女性の健康研修」の受講率は100%、研修満足度は87.9%、研修を受講することにより女性の健康への取り組みの重要性や女性特有の症状等について理解が深まったと回答した社員は93.7%でした。
今後の改善点 研修アンケートの結果をもとに、今後は女性が不調を感じた際にスムーズに申告することができる心理的安全性のある職場づくりを進めていきます。

研修受講による女性の健康への取り組みの重要性や女性特有の症状等についての理解

研修受講による女性の健康への取り組みの重要性や女性特有の症状等についての理解

健康経営DXクラウドサービス「WellGo」

野村グループでは、ESG投資におけるS(ソーシャル)の取組として、お客様やその従業員の健康などの無形資産向上やDXに着目し、健康経営プラットフォームを提供する株式会社WellGoを支援・導入しています。WellGoは、野村ホールディングスと野村総合研究所が行ったビジネスコンテスト「第1回野村イノベーターズ」で入賞したシステムを実現するため、社内ベンチャーとして投資している第1期の企業です。日本経済を牽引する大手企業を中心に健康経営・産業保健・健康保険組合の保健事業・従業員向け健康支援の4領域に及ぶ健康管理のDXを行い、お客様の人的資本のサステナブルな仕組みづくりを支えています。

野村證券におけるWellGo利用率は94.7%と、ほぼ全社員が活用しています。健康診断結果や医療費、歩数や食事記録などの健康データの見える化機能や、eラーニングや健康クイズ配信によるヘルスリテラシー向上機能などを各自活用し、イベント機能を利用してウォーキングイベントを開催することにより社員同士がSNSのように投稿し合うことによってコミュニケーション活性化にもつながっています。

その他の取り組み

健康診断・人間ドック

病気の早期発見・早期治療につなげるため、健康診断・人間ドック受診率100%を目標に設定。20代は定期健康診断、30歳以上は人間ドックの費用を会社と健康保険組合が全額補助し、女性は20歳以上に子宮頸がん検診、30歳以上に乳がん検診を補助。人間ドック受診時は有給の「人間ドック休暇」を取得可能としています。

健康ポイント制度

歩数や食事、睡眠などのライフログ記録や人間ドック早期受診など、健康のためにがんばると「My Health Points」が付与されます。たまったポイントはAmazonギフト券や寄付等に交換可能で、健康に向けて・健康を維持するためにがんばる社員をサポートしています。

治療と仕事の両立支援

野村グループでは、がんなどの病気の治療と仕事を両立する社員を支援しています。病気に罹患した社員と上司向けの「治療と仕事の両立支援ガイドブック(本人編、上司編)」、治療と仕事を両立している社員の体験談(「キラッとNOMURA Life~私の体験談~」)等を通じた社内の風土醸成を推進しています。また、健康診断受診後に精密検査等が必要になった際に取得できる「二次検査休暇」、抗がん剤治療などの通院時に利用できる「時間単位年次有給休暇」の導入など制度面でのサポート、社内の産業医・保健師・看護師・管理栄養士が連携して、病気に罹患した社員がより快適に働けるようさまざまな相談に乗る窓口の設置などの支援体制なども整えています。

メンタルヘルスケア

2016年度より、メンタル不調の防止や、働きやすい職場環境の形成を目的として、全社員に対して毎年「ストレスチェック」と、社員の健康意識向上のため労働安全衛生研修の一環としてメンタルヘルス研修を実施しています。また、専門医の診察に加え、健康相談室の医療スタッフによる相談受付や、「カウンセリングルーム」の設置などによるサポート体制、復職支援プランや短時間勤務制度などを整備することにより、メンタル不調で休んでいる社員がスムーズに職場復帰できる環境づくりにつなげています。また、グローバルの各拠点でも、メンタルヘルス研修の実施や体験談のシェア、ウェルビーイング担当者の設置などさまざまな取り組みを行っており、世界メンタルヘルスデーには各拠点同時にメッセージを発信するなど、全世界の野村が一丸となってメンタルヘルスの取り組みを行っています。

安全衛生推進

野村グループでは、厚生労働省の労働安全衛生マネジメントシステムに関する指針に則り、予防と早期発見・早期対応に重点を置いた健康管理を行っています。産業医による職場巡視や管理者との面談を定期的に実施し、長時間勤務者が多い部署に対しては状況改善の指導をしています。また、労働安全衛生法に基づき毎月1回開催する衛生委員会では、職場環境や健康に関する問題について話し合い、派遣社員、業務請負社員を含む野村グループ内で働くすべての社員が労働により健康を損なうことがないよう気を配っています。事故など問題が発生した際は速やかに調査を実施する体制を整えており、必要に応じて対応の検討や社員への周知を実施しています。

健康経営の効果

2016年度より開始した健康経営の効果として、アブセンティーイズムやプレゼンティーイズム、ワークエンゲージメントは改善傾向にあり、結果として社員満足度が向上することにより平均勤続年数が2016年3月期男性14.9年、女性13.0年から2023年3月期男性16.1年、女性15.9年と改善しています。特に子宮頸がん検診の全世代補助や女性の健康相談窓口の整備など、女性の健康支援施策の効果もあり、女性において大きな改善が見られます。

データ(その他人事&ライフサポート・労務関連状況:平均勤続年数)

健康経営に関する外部からの評価

健康経営優良法人

野村ホールディングス株式会社は、経済産業省と東京証券取引所が共同で主催する「健康経営銘柄」に選定されています。また、当社を含む野村グループ8社が、経済産業省と日本健康会議が選定する「健康経営優良法人」の認定を受けています。

「健康経営銘柄」とは、特に優れた健康経営に取り組む上場企業を経済産業省と東京証券取引所が共同で選定し、ESG投資や長期的な企業価値向上を重視する投資家に対し魅力的な企業として紹介することで、健康経営の取組みの更なる促進につなげることを目的とした制度です。

健康経営優良法人認定制度とは、地域の健康課題に即した取組や日本健康会議が進める健康増進の取組をもとに、特に優良な健康経営を実践している大企業や中小企業等の法人を顕彰する制度です。

健康経営銘柄

認定された野村グループ各社

健康経営銘柄2023

野村ホールディングス株式会社(野村證券)(初選定)

健康経営銘柄
健康経営優良法人(大規模法人部門(ホワイト500))

健康経営優良法人2023(大規模法人部門(ホワイト500))

野村ホールディングス株式会社(野村證券)(6回目)
野村アセットマネジメント株式会社(4回目)

健康経営優良法人(大規模法人部門(ホワイト500))
健康経営優良法人(大規模法人部門)

健康経営優良法人2023(大規模法人部門)

野村信託銀行株式会社(初認定)

健康経営優良法人(大規模法人部門)
健康経営優良法人(中小規模法人部門)

健康経営優良法人2023(中小規模法人部門)

野村バブコックアンドブラウン株式会社(2回目)
野村インベスター・リレーションズ株式会社(2回目)
野村ビジネスサービス株式会社(2回目)
野村プロパティーズ株式会社(2回目)
野村ヘルスケア・サポート&アドバイザリー株式会社(初認定)

健康経営優良法人(中小規模法人部門)

「がん対策推進企業アクション」厚生労働省賞受賞

がん対策推進企業アクション

野村證券は厚生労働省委託事業「がん対策推進企業アクション」の令和元年度がん対策推進企業表彰において、「厚生労働大臣賞」を受賞しました。「がん対策推進企業アクション」は、がんの早期発見・治療を目的に、職域におけるがん検診受診率向上を目指す国家プロジェクトで、厚生労働大臣賞はがん対策が総合的に最も進んでいる団体に贈られます。

がんアライアワード

野村グループは、がん罹患者が治療しながらいきいきと働くことができる職場や社会を実現するための民間プロジェクト「がんアライ部」主催の「がんアライアワード」において、【ゴールド】と【シルバー】を受賞しています。

がんアライアワード ゴールド

受賞した野村グループ各社
【ゴールド】
野村證券株式会社(5年連続)
野村アセットマネジメント株式会社(初認定)

がんアライアワード ゴールド
がんアライアワード シルバー

【シルバー】
野村ビジネスサービス株式会社(2年連続)
野村プロパティーズ株式会社(2年連続)
野村バブコックアンドブラウン株式会社(初認定)

がんアライアワード シルバー

その他の健康関連の目標指標

※下記表は横にスクロールしてご覧ください。

指標 目標値(2025年)
適正体重者率 70%
平均勤続年数 前年比増加
傷病による休職の状況 0.5%
ストレスチェック高ストレス者比率 前年比減少

関連データ

野村證券

※下記表は横にスクロールしてご覧ください。

  2016年度 2017年度 2018年度 2019年度 2020年度 2021年度 2022年度
健康経営の認知度 - 61.7% 79.4% 85.6% 87.8% 92.6% 93.7%
健康経営の取組に対する満足度 - 53% 64.4% 59.5% 63.8% 69.5% 79.5%
健康リテラシー - - 62.7% 68.0% 70.8% 72.1% 74.6%
健康診断受診率 96.9% 99.4% 99.4% 99.4% 98.9% 99.5% 99.6%
人間ドック(30歳以上)受診率 96.1% 99.3% 99.3% 99.3% 97.4% 99.3% 99.5%
二次検査受診率 81.9% 76.1% 89.7% 82.2% 99.8% 95.8% 98.9%
ハイリスク者への施策の参加状況 - - - - - 65.1% -
ハイリスク者の管理(治療継続)率 [血糖リスク] - - - - - 94.1% 97.8%
ハイリスク者の管理(治療継続)率 [血圧リスク] - - - - - 98.3% 97.7%
運動習慣割合 26.9% 22.5% 24.5% 25.4% 25.9% 28.1% 29.4%
喫煙率 22% 21.4% 20.8% 20% 18% 16.1% 15.0%
ストレスチェック回答率 92.6% 88.1% 94.9% 96% 96.2% 96.4% 95.7%
ノム☆チャレ(ウォーキングイベント)部署参加率 - - - - - 74.3% 83.4%
女性の健康研修受講率 - - - - - - 100%
メンタルヘルス研修受講率 - 98.8% 100% 100% 100% 100% 100%

野村アセットマネジメント

※下記表は横にスクロールしてご覧ください。

  2016年度 2017年度 2018年度 2019年度 2020年度 2021年度 2022年度
健康経営の認知度 - - - - 88.6% 87.5% 94.1%
健康経営の取組に対する満足度 - - - - 63.0% 63.0% 79.4%
健康診断受診率 95.5% 93.5% 99.6% 98.8% 99.9% 100% 100%
人間ドック(30歳以上)受診率 - - - - - 100% 100%
二次検査受診率 - 51.6% 56.6% 54.0% 87.3% 95.9% 89.3%
ハイリスク者への施策の参加状況 - - - - - 72.2% -
ハイリスク者の管理(治療継続)率 - - - 63.9% 73.7% 69.4% -
運動習慣割合 30.5% 27.7% 26.4% 27.2% 30.7% 31.7% 32.2%
喫煙率 - 14.3% 11.3% 11.2% 9.8% 8.9% 8.6%
ストレスチェック回答率 97.2% 100% 100% 100% 100% 100% 99.5%
アブセンティーイズム 実績値 - - - 1.3日 0.7日 1.9日
測定人数 - - - 737人 748人 806人
プレゼンティーイズム 実績値 - - - - 90.5% 88.2%
回答人数(回答率) - - - - 99.2% 96.1%
ワークエンゲージメント 実績値 - - - - 52.1 52.6
回答人数(回答率) - - - - 100% 99.5%
ノム☆チャレ(ウォーキングイベント)参加率 - - - - - - 40.1%
女性の健康研修受講率 - - - - - - 100%
メンタルヘルス研修受講率 - - - - - 99.3% 97.0%

ESGデータ

柔軟で多様な働き方の実現

当社は、36協定の遵守に加え、働き方改革・健康経営についてのガイドラインを定め、時間管理や健康増進等の目標を設定しています。社員の心身の健康確保と効率的な業務推進の重要性を認識し、社員が長期にわたり安心して就業を継続できるよう、柔軟な働き方を提供しています。

パンデミックによる影響に加えて、ウェルビーイングに関する議論といった環境変化に柔軟に対応したグループ全体のプロジェクトとして2022年度から「Nomura Ways of Working」をスタートしました。当プロジェクトを通じて、社員が時間や場所の制約に縛られることなく、パフォーマンスを最大限発揮できる環境を整えると同時に、コミュニケーションやコラボレーションの機会を増やし、ワークライフバランスも確保していきます。

主な施策は以下の通りです。

  • 短時間勤務制度
  • フレックスタイム制
  • 在宅勤務制度
  • 地域限定総合職に対する、結婚や配偶者の転勤、親族の介護等の家庭の事情に応じた勤務地変更制度
  • 配偶者の海外転勤に伴う休職制度・暑中休暇とリフレッシュ休暇のそれぞれ年5営業日の完全取得推進
  • 有給休暇の半日単位や時間単位での取得制度
  • 出産・育児、介護に関する法定以上の休暇・休職・休業制度(産前・産後休暇、育児休業、配偶者又はパートナーの出産・育児休暇、育児時間、子の看護休暇、介護休暇、介護休業、不妊治療休職)
  • 出産・育児に関するサポート制度(託児所費用等の補助、ナーシングルームの設置など)
  • 男性育児休暇取得の促進
  • 労働安全衛生に関する研修や、定期的なメール配信による啓発活動

業務の都合上、深夜・休日の勤務が必要となる一部部署では、管理職も含めて各部署の実態に配慮し、出勤時間の弾力的な運用や、シフト勤務制を採用しています。

データ(その他人事・労務関連状況:一月当たりの平均残業時間)

データ(その他人事・労務関連状況:有給休暇取得率)

データ(育児・介護支援諸制度取得実績)

障がい者雇用

野村グループでは、障がい者の方に対しても、幅広い雇用機会を提供しています。障がい者の方が意欲をもって働けるよう、担当の業務を職場ごとに話し合いながら柔軟に決めており、能力に適合する職業に就くことを通じて、その職業生活における自立を促し、職業の安定を図っています。野村證券では、毎年、法定水準を上回る雇用機会を提供しており、さまざまな部署で障がいをもつ社員が活躍しています。

データ(その他人事・労務関連状況:障がい者雇用率)

仕事と子育て介護との両立支援

仕事と子育ての両立支援

仕事と子育ての両立支援

野村グループでは、次代の社会を担う子どもの健全な育成を支援するための法律「次世代育成支援対策推進法」に基づき、さまざまな制度を整えています。

野村證券では、男性社員の育児休業取得や、法定を上回る育児休業や育児時間など仕事と子育てを両立させるためのワークライフバランス支援に取り組んできました。その成果が認められ、2007年より次世代育成支援対策推進法に基づく認定を取得しています。

野村證券株式会社 行動計画

社員がその能力を発揮し、仕事と生活の調和を図り働きやすい雇用環境整備を行うため、以下のように行動計画を策定する。

  1. 計画期間:2023年4月1日から2025年3月31日
  2. 内容

    目標 1

    計画期間中に、育児休業等の取得状況を次の水準以上で維持する。
    男性社員…取得率を90%以上とすること。
    女性社員…取得率を90%以上とすること。

    〈対策〉
    2023年4月~ 育児休業・休暇制度を社内web等で社員に周知させる。

    出生日から2年間1日単位で最長5日間取得できる配偶者又はパートナーの出産・育児休暇を含む

    目標 2

    産前産後休暇・育児休業取得の社員への情報提供と、管理職を対象に、ワークライフマネジメントに関する研修を実施し、仕事と育児の両立を支援する。

    〈対策〉
    2021年4月~ 産前産後休暇・育児休業を取得する社員に対し、仕事と育児を両立するための取組を推進する。あわせて、ダイバーシティ・マネジメントに関する研修を実施する。

育児休業新規取得状況(2022年度、野村證券)

男性 40名(11.9%) 女性 264名(103.9%)

野村證券の育児支援・介護支援に関する主な福利厚生諸制度(2023年9月1日現在)

育児支援関連

  1. 産前・産後休暇

    産前6週(多胎の場合14週)、産後8週の有給休暇を取得可能。

  2. 配偶者又はパートナーの出産・育児休暇

    配偶者またはパートナーが出産した場合、子の出生から2年間のうちに、子1人につき1日単位で最長5日間の有給休暇を取得することができる。1日単位での分割取得も可。

  3. 育児休業

    子が満2歳になる日の前日まで育児休業を取得可能。休業は2回に分けて取得することが可能(1歳未満のときに1回および1歳以上2歳未満のときに1回)。復職については、原則として、現職またはそれに相当する職務に復帰。

  4. 育児時間

    育児目的で勤務時間を短縮する制度を、子が小学校3年生まで、1日2時間まで利用可能。

  5. 時間外勤務の免除・短時間勤務

    子が満3歳になる日の前日まで、時間外・休日勤務の免除を受け、また1日6時間の短時間勤務を選択することができる。

  6. 子の看護休暇

    中学校就学前の子が負傷し、または疾病にかかった場合、その子の世話をするため、または、予防接種もしくは健康診断を受けさせるため、もしくは子の学校行事への参加のため、子が1人の場合は1年に5日間まで、2人以上の場合は10日間まで、子の看護休暇を有給で取得可能。休暇は1時間、半日単位で取得することも可能。

  7. 託児所費用等の補助

    小学校就学前の子を養育する社員が託児所等を利用した場合、実費の半額(1子につき月額2万円まで)を支給。

  8. 法人契約託児所

    産前産後休暇・育児休業からのスムーズな復帰をサポートするため、オフィス近隣の託児所と契約し、社員専用の常時保育枠を確保。

  9. 育児休業取得奨励金(2023年10月1日施行予定)

    一定期間以上の育児休業を取得した社員に対して、基本給(年額)の1割を支給。

介護支援関連

  1. 介護休業

    親、配偶者、子等を介護するため、対象家族1人につき3回、最長で通算365日まで介護休業を取得可能。復職については、原則として、現職またはそれに相当する職務に復帰。

  2. 勤務時間短縮制度

    勤務時間を1日2時間を超えない範囲で短縮する制度を、初回申請より3年間で2回まで利用可能。

  3. 介護休暇

    要介護状態の家族が1人であれば1年に5日間まで、2人以上の場合は10日間まで、介護休暇を有給で取得可能。休暇は1時間、半日単位で取得することも可能。

仕事と介護の両立支援

仕事と介護の両立支援

野村グループでは、仕事と介護を両立するためのさまざまな制度を整えています。

野村證券では、社員が仕事と介護を両立しながら働き続けることのできる職場環境の整備にかかる取り組みを行い、厚生労働省より、「仕事と介護を両立できる職場環境」の整備促進のためのシンボルマーク(愛称:トモニン)を取得しています。

社員とのコミュニケーション

野村グループは、経営陣と社員の直接対話をグローバルに実施しています。各地域で定期的にタウンホールミーティングや懇談会を開催し、シニア・マネジメントから当社のビジョンや戦略および企業理念を共有するとともに、社員がシニア・マネジメントと積極的に対話し、互いに理解を深める機会を提供しています。

従業員サーベイ

グループの全社員を対象に「野村グループ従業員サーベイ」を毎年実施しています。「当社で働くことを誇りに思う」などを問う設問をもうけて、組織内のコミュニケーションや社員のエンゲージメントをモニタリングし、その維持・向上を目指しています。

「野村グループ従業員サーベイ」の実施結果

※下記表は横にスクロールしてご覧ください。

  2020年度 2021年度 2022年度
「私は当社で働くことを誇りに思う」と回答した人の割合 88%
(男性:89% 女性:87%)
86%
(男性:87% 女性:85%)
85%
(男性:87% 女性:85%)
回答率 90% 90% 88%

年に1回実施される従業員サーベイ結果をもとに各種人材マネジメント戦略の検証・改善を進めています。

社員の声を活かすしくみ

野村グループでは、その他にも定期的に社員へのアンケートを実施し、その結果をもとに、仕事と育児介護との両立支援の取組みを行うなど、働きやすい職場づくりを推進し、従業員の満足度の向上につなげています。

労働組合との関係

野村證券では過半数組合である「野村證券従業員組合」と各種労働協約を結んでいます。福利厚生、人事制度など諸制度の変更時のみならず、日ごろより、社員の権利の尊重や経営課題を共有し、現場レベルでの社員の声をしっかりと聞き取り、さまざまな問題に対して協議を重ね、健全な労使関係を構築しています。

データ(その他人事・労務関連状況:労働組合加入率)

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