CFOメッセージ

執行役 財務統括責任者(CFO) 北村 巧

2020年の長期経営ビジョン達成に向け、コスト・コントロールを継続

2017年3月期は、収益が前年並みの水準にとどまるなかで、税引前当期純利益をほぼ倍増させることができました。特に永年の課題だった海外ビジネスでは、すべての地域で黒字を達成し、全社の3割近い利益を稼ぎ出すことができました。2016年の春、ホールセール部門の欧州・米州ビジネスを戦略的に見直すという大きな決断がこの背景にはあります。一部のビジネスから撤退・縮小するとともに、野村の強みを発揮できる分野に経営資源を集中いたしました。コストを大胆に引き下げながら、収益水準を維持することができ、結果として収益性が大幅に改善したのです。当社株主に帰属する当期純利益は2,396億円と、2001年に米国会計基準を導入してから、2番目に高い水準でした。

当社の収益は、顧客基盤の拡大とリスク管理の徹底により、以前と比較すると、かなり安定してきました。それでも、やはりマーケットの影響は受けます。従って、利益のブレを抑えて、さらに高いステージを目指すためにも、しっかりとしたコスト・コントロールが重要になってきます。例えば、コストの5割近くを占める人件費については、引き続き、業績に応じた支払(Pay for Performance)を徹底する。クラウドの活用や、オフィス・スペースの見直しを行い、システム費用や不動産費用を抑制する。物品の集中購買を全社レベルで進める、新しいテクノロジーの導入などで業務プロセスを効率化するなど、あらゆる角度で、コストの総点検を行う。こうした努力をコツコツと積み重ね、2020年までに「どのような環境であっても、持続的に成長できるような、盤石な事業基盤」を構築すべく、財務サイドから、しっかりとサポートしていきます。

さまざまなステークホルダーの意見も踏まえ、柔軟な資本政策を遂行

当社はグローバルにビジネスを行う金融機関として、さまざまな規制に配慮しながら、戦略を遂行しています。そのなかでも、バーゼル委員会が定める自己資本規制は、当社のビジネスの在り方にも直接的な影響を与えるものです。2017年3月末現在、普通株式等Tier 1比率は18.2%と、4年前の11.9%から大幅に増加しました。これは、リスク・アセットを抑制する一方で、Tier 1資本については、株主還元を積極化しながら、しっかりと積み上げることができたからです。

中期的には、11%以上の普通株式等Tier 1比率を維持していきたいと考えていますが、現時点では、規制強化に向けた議論が最終化されておらず、当社へのインパクトを精緻に見積もることができないため、余裕のある運営を行っています。

当社には、お客様、株主、債権者、監督当局など、幅広いステークホルダーがいます。例えば2017年3月期は、エクイティ投資家やセルサイド・アナリストと300件以上の個別ミーティングを行いましたし、債権者や監督当局の方々とも、定期的に対話を行い、貴重なご意見をいただいています。もちろん、それぞれのお立場によって、内容はさまざまですし、時には相反するご意見もある。こうした各ステークホルダーのバランスを取りながら、そのなかで何がベストかを考え、経営判断に活かしていくことが、CFOとしての私の任務であると考えています。

株主還元については、半期ごとの業績をベースに、配当性向30%を一つの指標としていますので、利益の3割を配当でお支払しても、7割分は資本として積み上がっていくことになります。今後、マーケット環境がどうなるのか、規制がどのような規模感で当社のバランスシートに影響を及ぼすのか、しっかりと見極めつつ、余剰資本については、未来への成長投資と、機動的な自己株式取得など、その時々の状況に応じてバランスを取ってまいります。そして、ビジネスに配賦している資本を適宜見直すことで、資本効率のさらなる向上を図ってまいります。

連結自己資本規制比率

連結Tier 1資本からその他Tier1資本を控除し、リスク・アセットで除したもの

2017年3月期ステークホルダーとの対話実績

カンファレンス 実績
決算説明電話会議 4回
戦略説明会 2回
個別ミーティング(スモールを含む) 実績
アナリスト・機関投資家 302回
債券投資家 67回
格付会社 42回
個人投資家 実績
個人株主数(3月末時点) 374,769人
第113回定時株主総会へのご来場者数 545人
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