このページの最初
このページの本文へ移動
ここからこのページの本文

ホールセール部門

日本を含むアジアにおける強みを活かし、世界中のお客様に競争力あるサービスを提供していきます。 ホールセール共同部門長 奥田 健太郎 スティーブン・アシュレー
2016年3月期のハイライト
2016年3月期のハイライト 税引前当期純利益 154億円 プライマリー・ディーラー資格保有国 15ヶ国 日本株式関連リーグテーブル取引総額 451億ドル 野村27.9% 1位 (2015年4月〜2016年3月)出所:トムソン・ロイター

当部門の強み

ホールセール部門の強みは、グローバルに多様化するお客様のニーズに対して、部門や地域を越えて協働し、最良の商品やソリューションを提供していくことにあります。野村グループには、強力な引受機能と販売ネットワークがあり、インベストメント・バンキングが引き受けた株式や債券等をグローバル・マーケッツや営業部門が幅広い投資家に販売しています。グローバル・マーケッツでは、常にお客様に対して、マーケットに対する最新の識見や投資アイデア、マーケット・アクセスを提供し、流動性を供給しています。

当社は、日本を含むアジア市場をマザーマーケットと位置づけています。特に日本では圧倒的なプレゼンスを有しており、日本株式引受ランキングで1位※1を獲得するとともに、東京証券取引所の取引金額および国債入札で高いマーケットシェアを誇ります。

また、海外のネットワークは米州、欧州、アジア地域の30を超える国・地域に広がっています。世界の主要市場15カ国でプライマリー・ディーラーの資格を有するとともに、米国においては、フィクスト・インカムはトップ10※2のフランチャイズをもっており、政府系機関(ファニーメイ、フレディマック等)が発行するエージェンシー債のマーケットメークでトップ3※3に入っています。グローバルSSA※4債券引受のリーグテーブルでも7位に入るなど、海外でしっかりと実績を積み上げています。

お客様のグローバル化が進むなか、当社は地域間・部門間連携をさらに強化し、クロスボーダーM&Aをはじめ、企業買収のための資金調達、変動する為替や金利に応じたヘッジ取引などのサービスを総合的に提供できる体制を構築しています。

※1 出所:トムソン・ロイター(2015年4月〜2016年3月)
※2 出所:Greenwich Associates 2015年
※3 出所:US Federal Reserve
※4 ソブリン、スープラナショナル、エージェンシーの略。出所:Dealogic(2015年1〜12月)

足元の事業環境とリスク

2016年3月期は、ギリシャの債務危機、中国経済の低迷、米国の利上げや日本のマイナス金利などを含む中央銀行の金融政策、原油価格を含むコモディティ価格の下落などを受け、株式や債券市場、ローン市場などのセカンダリー市場の流動性が低下し、顧客フローも減少しました。

発行市場においても、グローバルで市場におけるボラティリティや、世界的景気動向の不透明感の高まりを受けて株式や債券の発行量が減りました。一方、業界再編や企業買収を通じた成長を模索した企業が増加し、M&A市場は活況を呈しました。

2017年3月期においても、当面、厳しいビジネス環境が続くと想定されます。また、グローバルな金融規制の流れは、引き続き、注視していく必要があります。これらの規制は、広く金融システムの安定や金融機関の健全性の確保、顧客の保護等を目的としたものですが、その内容によっては、市場参加者の規模や流動性の供給量に影響を与える可能性もあります。厳格なリスク管理と柔軟なリソース配分を行いつつ、市場に流動性を供給する一定の役割を果たし、お客様の多様なニーズに応えていくことが当社の使命であります。

また、日本では2015年6月よりコーポレートガバナンス・コードが適用されました。日本企業のROEの改善に対する意向は引き続き強く、個別ニーズに応じたオーダーメードでのソリューションを提供しています。政策保有株を含む株式の売却やデリバティブ手法を使用した自己株取得など、さまざまな側面でお客様のサポートを行っています。

未来を拓く今後のアクション

ホールセール部門では、厳しい環境下でも持続的に利益を確保すべく、2016年4月に欧州・米州ビジネスを戦略的に見直し、高いノウハウや優位性をもっている事業分野へ経営資源を集約することにしました。

例えば、金利プロダクト等のマクロ・トレーディングやエマージング市場の商品にかかるビジネスは拡大しており、さらなる強化を目指します。また、エグゼキューション・ビジネスでは、グローバルにインスティネットの基盤拡大を図ってまいります。近年、回復が見られるM&Aアドバイザリー・ビジネスでは、グローバルにサービスの維持・拡大を図り、資金調達や金利・為替ヘッジといったソリューション・ビジネスとの複合化を目指します。特にソリューション・ビジネスにおいては、新たな体制のもとで、グローバル・マーケッツとインベストメント・バンキングが連携し幅広い顧客ニーズに迅速に応えてまいります。

今回の欧米ビジネスの戦略的な見直しにより選択と集中をさらに推進し、収益性の改善および持続可能なビジネス・モデルへの転換を図ってまいります。一方、日本を含むアジアは、今回の見直しの影響を受けません。現在のビジネス基盤を維持・拡大し、中長期的なアジアの成長を取り込むことを目指します。そして、日本を含むアジアにおける強みと欧米における多様な顧客基盤およびプロダクト力を結び付け、東西の市場をつなぐ地域間ビジネスを促進してまいります。

社会貢献型投資の拡大

野村グループでは、リスクに見合ったリターンを生み出すとともに、社会および環境課題を解決することを目的とした社会貢献型投資の拡大を促進し、この分野で数多くの実績を残してまいりました。2015年10月には、米州開発銀行とともに、日本の個人投資家を対象に「EYE(教育・若年層支援・雇用支援)ボンド」を販売しました。また2015年における世界銀行が発行する個人向け「サステナブル・ディベロップメント・ボンド(世銀債)」の引受・販売総額は円換算で560億円を超え、国内金融機関としてはトップの実績となりました。これからも、投資を通じて社会貢献したいという投資家の願いと、開発途上国で推進されるさまざまなプロジェクトや資金需要との橋渡し役を担い、社会の課題解決や豊かな社会の創造に資する商品提供を行ってまいります。

商品・サービス向上の取り組み

リサーチポータル

当社のグローバル・リサーチでは、経済、株式、クオンツ、FX、金利、クレジットの各分野で、世界各地のリサーチャーが地域や分野を越えて連携しながらタイムリーかつ有益な分析を行っており、高い評価をいただいています。機関投資家のお客様への情報発信を目的としたWebサイト「グローバル・リサーチ・ポータル(GRP)」では、最新から過去の日本語および英語レポートまで簡易な操作でアクセスでき、お客様のご関心に合わせたレポートのメール配信サービスも行っています。

2016年3月期の業績

2016年3月期は、ギリシャ財政に対する懸念が再燃し、欧州を中心に不安定なビジネス環境のもとに始まりました。その後、中国の景気減速懸念や原油価格の下落、各国中央銀行の政策による影響の不透明感などを背景に、クレジット・スプレッドの拡大や、顧客アクティビティの減少など、一年を通じて難しい市場環境が続きました。そのようななか、ホールセール部門の収益は7,203億円(前年比9%減)、税引前当期純利益は154億円(前年比81%減)となりました。

グローバル・マーケッツの収益は6,003億円(前年比12%減)、エクイティ関連ビジネスは厳しい環境下でも増収を確保しましたが、フィクスト・インカム関連ビジネスはボラティリティの急伸や流動性の低下等により、下半期を中心に収益が大きく減少しました。

インベストメント・バンキングでは、地域間や部門間の連携を促進し、世界各地で数多くのM&A案件や複合化案件等を手掛けた結果、収益は1,200億円(前年比13%増)となりました。日本では、大型の資金調達案件や、国内における業界再編およびクロスボーダー等のM&A案件を数多く手掛け、また、為替・金利のヘッジ取引等のソリューション提供も収益の拡大に寄与しました。一方、海外では、市場環境の悪化により米州が減速したものの、欧州とアジアは健闘しました。

収益性改善に向けた取り組み

ホールセール部門では、2011年以降、約20億ドルのコスト削減を行い、その後も環境変化に合わせたビジネスの見直しを継続的に行ってきました。しかし、2015年の後半以降、ビジネス環境が急激に悪化し、このような環境が当面続く懸念があることから、欧州・米州を中心に追加的なアクションを取ることにいたしました。

当社がマザーマーケットと位置づける日本やその他アジア地域は、今回の見直しの影響を受けません。一方、欧州地域においては一部ビジネスを閉鎖し、高いノウハウや優位性をもつ分野に注力していきます。米州地域では、一部ビジネスの合理化を進め、コアビジネスに経営資源を集中させることにより、世界最大の市場で成長機会を追求して行きたいと考えています。これらの取り組みにより、ホールセール部門の損益分岐点を引き下げ、当面続くと想定される難しい環境下でも、しっかりと利益を出せる体制の構築を目指してまいります。

収益、税引前当期純利益(損失)
地域別収益
このページのメインメニューへ戻る