野村グループは障がい者スポーツを応援します

座ったままだからこその、緊迫感と興奮がある。

野村グループは「パラバレーボール(座位)」の普及を推進する日本パラバレーボール協会をスペシャルトップパートナーとして支援しています

野村グループは、日本パラバレーボール協会とパートナーシップを結び、パラバレーボール(座位)への支援を行っています。競技の普及、選手強化、障がい者スポーツ全体への理解促進など、同協会が推進する活動をサポートしてまいります。

パラバレーボール(座位)とは

パラバレーボール(座位)は、1956年に戦争によって体が不自由になってしまった人々によりオランダで考案されたスポーツです。障がいの治療やリハビリテーションのためにスポーツが導入されたのは1944年まで遡ります。その時、動きの少ない“シットボール”と“バレーボール”を組み合わせて作られたのがパラバレーボール(座位)の始まりです。

シッティング(座ったままで、または座ることの意)バレーボールは、床に臀部(でんぶ)の一部が常に接触したまま行うバレーボールです。サーブ、ブロック、アタックなどで立ち上がったり、飛び跳ねたりすると反則になってしまいます。パラバレーボール(座位)のルールは、基本的にはWPV競技規則に基づきますが、独自の特別ルールが定められています。

ルール

  • コート内の競技者は6名
  • コートは10m×6m。ネット(センターライン)から2m、エンドライン側にアタックラインが敷設されている
  • ネットの高さは、男子1.15m、女子1.05mに規定されている。男女混合の場合は、男子の高さが適用される
  • 1セット25点のラリーポイント制で5セットマッチとする(第5セット目は15点)
  • サイドアウト(サーブ権のチェンジ)するごとにローテーションする
  • リベロ制(レシーブ専門プレーヤー)の採用
  • テクニカルタイムアウト(第5セット以外で、両チームのいずれかが、8点と16点を先取した場合に自動的にタイムアウトとなること)の採用
  • 臀部の一部を常に床面に接していなければならない。アタックやブロックする際にも適用される(その反則行為をリフティングという)

パラバレーボール(座位)をご存知ですか?

パラバレーボール(座位)は、1956年にオランダで考案された新しいスポーツ。80年にパラリンピックの正式種目に採用され、83年以降は世界選手権も開催されています。しかし、日本国内ではまだ知名度が極めて低いため、日本パラバレーボール協会(JPVA)とパートナーシップを結ぶ野村ホールディングスは、日本代表選手の強化支援や、同協会主催の国内大会への協賛などを通じて競技の普及を支援しています。女子日本代表(きらめきジャパン)の金木絵美選手(野村證券勤務)と、同競技の普及に熱心なスポーツリポーターの益子直美さんが、パラバレーボール(座位)の魅力について語り合いました。

写真:野村證券勤務、女子パラバレーボール(座位)日本代表 金木 絵美さん

野村證券勤務
女子パラバレーボール(座位)日本代表
金木 絵美さん


18歳のときに病気により下肢機能障がいをもつ。19歳でパラバレーボール(座位)と出合い、2003年に日本代表入り。08年北京パラリンピック8位入賞。12年ロンドンパラリンピック7位入賞。14年韓国アジアパラリンピック銅メダル。

写真:スポーツリポーター、女子バレーボール元日本代表、淑徳大学女子バレーボール部監督 益子 直美さん

スポーツリポーター、女子バレーボール元日本代表、
淑徳大学女子バレーボール部監督
益子 直美さん


18歳で女子バレーボール全日本代表入り。イトーヨーカドーチームでエースアタッカーとして活躍後、1992年に現役を引退。93年からフリーランスのスポーツリポーター。テレビ・ラジオのスポーツ番組のリポートや解説多数。

みんなが笑顔になれるスポーツ

益子:パラバレーボール(座位)については、私もテレビなどで何度か紹介していますが、日本ではほとんど知られていないのが現状ですね。逆にいえば、知名度さえ上がれば人気が一気に高まる可能性があると思います。国内大会ではチームに障がい者が1人いれば、あとは健常者でも参加できますから、障がい者と健常者が一緒に楽しめるスポーツという意味でも、ぜひ普及してほしいと思います。金木さんからみて、パラバレーボール(座位)の魅力って、ずばり何でしょうか。

金木:みんなが笑顔になれるスポーツ。通常のバレーコートは片側横9m縦9mですが、パラバレーボール(座位)のコートは片側横6m縦5mと狭いため、コートにいる6人の位置がすごく近いんです。そのため、物理的な距離だけでなく、お互いの気持ちも距離が縮まります。仲間同士がフォローしあえるため、全員が笑顔になれるスポーツです。
益子:女子日本代表の試合では、得点が入るたびに皆で声を掛け合っていますね。
金木:失敗したときも、皆で上を向いて声を掛け合い、気持ちを高めています。本当に楽しいから、全員が笑顔でポジティブになれるんです。

益子:ルール上で通常のバレーボールと異なるのは、ブロックやアタックでお尻がコートから離れてはいけないという点ぐらいですね。

金木:あとは、ネットが低い位置にあるのと、サーブブロックができることぐらいです。床に手をついて動きながら、そのままオーバーパスやアンダーパスをしますから、体の動きがボールの動きについていけないこともあります。そこが一番難しい点ですが、できたときにはすごくうれしい。益子さんも実践経験がおありですよね
益子:1996年から4年間ほど、週2回ぐらいのペースで東京のチームの練習に参加していました。通常のバレーでは下半身を使え、片手レシーブはだめと指導されていましたから、強打もレシーブも難しくて驚きました。
金木:レシーブもパスも片手で行うことが多いので、ボールがコート内をスピーディーに動き回ります。試合を見る人にとっては、そのスピード感も楽しめるスポーツです。

シッティングバレーを全国に広めよう

金木さん益子さん

金木さん益子さん

益子:パラバレーボール(座位)を始めたきっかけは何ですか。

金木:18歳のときに大腿骨の骨肉腫で障がいをもつようになり、リハビリでバドミントン教室に通っていたのですが、その時の指導者に誘われました。バレーボールは中学の部活でやっていましたし、サッカー、フットサル、テニスなど、とにかく体を動かすのが大好きだったので、すぐにはまりました。

益子:日本代表チームは、年齢層も広いですね。

金木:中学2年生から40代の人までいます。障がい者になってから始めたという人もいます。

益子:外国の強豪チームは体が大きいから対戦も大変でしょう。

金木:外国チームは身長がとても高く横幅も広い人が多いため、相手のブロックのない場所からレシーブしづらいコースを狙うなど、工夫をしています。
益子:中国など、障がい者スポーツについても国を挙げて支援している国もありますが、日本チームにも少しずつ企業などの支援が増えてきていますね。
金木:合宿や遠征など、全て手弁当だったときとは大違いですね。ユニフォームにマークが入り、関係者も観戦に来てくれますから、サポーターへの感謝の気持ちをプレーで表現しようと、練習段階から緊張感を保てるようになりました。
益子:専用の床材を備えた施設が少ないのも課題だと思いますが、どうでしょうか。
金木:競技人口が増えてくれば、専用コートを導入する施設も増えると期待しています。

益子:公教育でも、パラスポーツを取り込もうという動きがありますから、ぜひ期待したいですね。

金木:まずはパラバレーボール(座位)そのものを知ってもらいたい。そして、実際に競技に参加してもらいたいですね。
益子:障がいのある人もない人も参加できるし、小学生でも楽しめる競技ですからね。競技の楽しさを実感してもらい、楽しさの輪を全国に広めていきたいですね。

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