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日本のセキュリティ・トークン市場総括レポート(2023年度)を公表

~発行金額は900億円を突破し前年度比5.8倍、商品性なども拡大~

2024年4月2日

株式会社BOOSTRY

株式会社BOOSTRY(代表取締役社長:佐々木俊典、以下「当社」)は、日本のセキュリティ・トークン市場総括レポート(2023年度)を公表しました。
2023年度の国内におけるセキュリティ・トークン市場は、発行額が急増するとともに商品性や取扱い金融機関も多様化し、実証実験から実用段階への移行が裏付けられました。これは、セキュリティ・トークンが資本市場の新しい資金調達手法として確立された証左といえます。発行額や商品性は、いずれも2024年度も拡大することが見込まれています。また、セキュリティ・トークン市場における取引・管理を支えるブロックチェーン基盤の市場シェアは「ibet for Fin」がトップとなりました。
レポートの詳細はBOOSTRY BLOGをご覧ください。

統括レポートのポイント

2023年度の発行総額は900億円を突破、前年比5.8倍

2023年度の国内におけるセキュリティ・トークンの発行額1は総額で976億円となり、昨年度から5.8倍に成長しました。これは、国内における株式市場の年間発行額2の16%、上場REIT市場3の年間発行額の31%にあたり、資本市場の中でも大きな割合を占めています。また、2023年度には初めて100億円以上の発行額となる銘柄が3件報告されるなど、調達金額の拡大により様々な資金調達ニーズに応えられる市場へと発展してきています。

図1 国内のセキュリティ・トークン(公募)年度・ブロックチェーン基盤別発行額

図1 国内のセキュリティ・トークン(公募)年度・ブロックチェーン基盤別発行額

商品性は公募の不動産受益証券発行信託が85%、社債が13%。新しい取組も拡大

発行総額の商品別内訳は、不動産を裏付けとした受益証券発行信託(以下、不動産受益証券発行信託)が85%(825億円)と最も多く、次いで、社債が13%(132億円)でした。また、私募については発行額は非公表が多いものの、匿名組合による証券化、投資事業有限責任組合を活用したセキュリティ・トークンなど、様々な資金調達ニーズに繋がる商品性の多様化が見られました。
加えて、セキュリティ・トークン社債でグリーン・デジタル・トラックボンドによる機関投資家向けの大型銘柄が発行されるなど、機関投資家がセキュリティ・トークン市場に参加する道筋がつけられました。また、不動産受益証券発行信託では私設取引システム(PTS)を活用した売買が開始されました。

表1 2023年度の特徴的な案件

表1 2023年度の特徴的な案件

取扱い金融機関は証券会社等11社、銀行/信託銀行6社、アセットマネジメント会社は9社

セキュリティ・トークンを取扱った金融機関は、販売会社(証券会社及び登録金融機関)が11社(2022年度から5社増加)、受託者・社債管理者(信託銀行・銀行)が6社(2022年度から2社増加)となりました。特に不動産受益証券発行信託については、2022年度までは特定の信託銀行に偏っていたものの、2023年度には大型発行やPTSで扱われる銘柄などに案件が拡大し、取り扱う信託銀行が増加しました。
また、発行に関わる企業は社債発行者が4社(2022年度から1社増加)、受益証券発行信託に関わるアセットマネジメント会社が6社(2022年度から3社増加)、その他の商品に関わるアセットマネジメント会社等が3社(2022年度から1社増加)となる中で、特に証券化商品に関わるアセットマネジメント会社の拡大が顕著でした。

ブロックチェーン基盤のシェアはibet for Finが53%でトップ、次にProgmatが45%

セキュリティ・トークンの取引・管理を支えるブロックチェーン基盤のシェアは、公募で公表されている中では、ibet for Finがシェア53%(発行額ベース:516億円)でトップとなりました。
ibet for Finコンソーシアムは、国内の大手金融機関等18社(2024年4月1日現在)が共同で運営を行う、セキュリティ・トークンとしては国内唯一のコンソーシアム型(BOOSTRYを含めて特定企業が独占できない仕組み)のネットワークです。他のブロックチェーン基盤と異なり、複数の証券会社、銀行・信託銀行が様々な金融商品を自由に扱うことができ、またIT会社等のセキュリティ・トークンを支えるサービスを提供する企業が自由に事業を展開できる唯一の共有基盤として、2021年4月から稼働しています。
その他のブロックチェーン基盤では、三菱UFJ信託銀行が利用しているProgmatのシェアが45%(発行額ベース:438億円)で、特に不動産受益証券発行信託は14件と件数のシェアは1位、発行額ベースでHash DasHが18億円、Securitizeが3億円となりました。

今後の展望

2023年度はセキュリティ・トークンの活用が実証実験から実用段階に移行した期間となりました。発行額や商品性、取扱い金融機関の拡大は2024年度も拡大が見込まれます。実用化に伴い、コンソーシアム型のブロックチェーンibet for Finやパブリック型のブロックチェーンのように、特定の事業者が独占できないブロックチェーンの特性を活かした基盤が更に広がっていくと見込んでいます。その中で、2024年度はセキュリティ・トークンでしかできない資金調達や新しい投資体験が可能になり、セキュリティ・トークンの価値が示される年になると考えます。

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  1. 不動産証券化商品についてはローンによる調達を除外した金額。1億円未満は切り捨て、シェアのパーセントは四捨五入。
  2. 日本取引所グループが公表する2023年の上場会社資金調達額の内公募による調達額が約5,887億円 [出典:https://www.jpx.co.jp/markets/statistics-equities/misc/06.html]
  3. 不動産証券化協会が公表する2023年のJリート全体の資金調達額の内投資口の公募による調達額が約3,129億円 [出典:https://j-reit.jp/statistics]
  4. 不動産を裏付けとしたセキュリティ・トークンについては、「AM会社/裏付け不動産の概要」で表記しております。なお、「KDX」はケネディクス・インベストメント・パートナーズ株式会社、「MDM」は三井物産デジタル・アセットマネジメント株式会社、「いちご」はいちご投資顧問株式会社、「トーセイ」はトーセイ・アセット・アドバイザーズ株式会社を指します。
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