野村ホールディングス株式会社

野村ホールディングス株式会社(代表執行役社長 グループCEO:奥田健太郎、以下「当社」)の2023年3月期の通期(以下「当期」)および第4四半期(2023年1-3月、以下「当四半期」)の連結決算概要をお知らせします。

グループCEOの奥田健太郎は以下のように述べています。
「当期は、地政学リスクの高まりや、世界的なインフレ、米国をはじめとした主要中央銀行による積極的な金融引き締めの動き等を受け、世界経済の先行き不安が高まったことなどから、マーケットが大きく変動する局面が多く見られました。そのような環境の中、収益は1兆3,356億円(前期比2%減)、純利益は928億円(同35%減)となりましたが、お客様一人ひとりのニーズに応えるための体制の整備と既存ビジネスの強化、新たな分野への挑戦に取り組みました。
営業部門では、市場環境の変化を踏まえた丁寧なコンサルティングと残高拡大の取組みが浸透し、4四半期すべてでストック資産純増を達成し、ストック収入費用カバー率は50%台に伸長しています。
インベストメント・マネジメント部門の事業収益は前年並みを維持しました。コア投信やオルタナティブ運用資産への資金流入も継続しています。
ホールセール部門は、グローバル・マーケッツではフィクスト・インカムが増収となり、インベストメント・バンキングでは、世界的に大幅なフィープールの減少が起こる中、アドバイザリー収益は底堅く推移しました。エクイティ・プライベートプレイスメント案件が貢献し、上半期に低調だった株式引受等も下半期は回復傾向となっています。
今後も、市場環境の変化にあわせ、お客様の多様なニーズにお応えすることで、持続的成長の実現に向けた取組みを進めてまいります」

決算ハイライト

当期

全社

  • 税前利益は1,495億円と前期比34%の減益でした。
  • ROEは3.1%(前期は5.1%)となりました。
  • 2023年3月末日を基準日とする配当金(支払い開始日:2023年6月1日)は、1株当たり12円とし、当期の配当額は17円となります。また、連結配当性向40%以上とすることを重要な指標のひとつとします。
  • 普通株式3,500万株または総額200億円を上限とする自己株式の取得について決議しました。

2023年3月期

前期比

収益合計

(金融費用控除後)

1兆3,356億円

△2%

税前利益(損失)

1,495億円

△34%

当期純利益(損失)

928億円

△35%

主要3部門

  • 営業部門は、残高拡大の取り組みが浸透し、ストック資産純増を伴いながら、ストック収入は前期比で増加しました。一方、不透明な市場環境を受けて、上半期を中心にフロー収入等が低調となりました。
  • インベストメント・マネジメント部門は、成功報酬等の減少を、航空機リースを手掛ける野村バブコックアンドブラウンの業績改善で相殺し、事業収益は前年並みを維持しましたが、投資損益が減少し、減益となりました。
  • ホールセール部門は、マクロ・プロダクト中心にフィクスト・インカムが増収、エクイティも米国顧客取引に起因する損失が剥落し、増収となりました。インベストメント・バンキングでは、アドバイザリーは、過去最高収益を達成した前年比から減収したものの、エクイティ・プライベートプレイスメント案件の貢献により、底堅く推移しました。ファイナンス収益は不透明な市場環境を受けて上半期は低調、下半期は日本のECMを中心に回復しました。円安進行を主要因とする費用増加が部門業績を圧迫しました。

※ 2013年3月期以降

  収益合計(金融費用控除後) 税前利益(損失)
  当期 前期比 当期 前期比
営業部門 3,002億円 △8% 335億円 △43%
インベストメント・
マネジメント部門
1,286億円 △13% 435億円 △39%
ホールセール部門 7,724億円 +10% 294億円 △61%
合計 12,011億円 +2% 1,064億円 △48%

当四半期

全社

  • 全社の税前利益は227億円(前四半期比73%減)、当期純利益は74億円(同89%減)でした。
  • 主要3部門はいずれも前四半期から減収、減益となり、税前利益は119億円(前四半期比73%減)となりました。
  • 主要3部門以外は、前四半期に計上した野村総合研究所株式の売却益が剥落し、営業目的で保有する投資持分証券の売却益も減少しました。

当四半期

前四半期比

前年同期比

収益合計

(金融費用控除後)

3,249億円

△17%

△5%

税前利益(損失)

227億円

△73%

△54%

当期純利益(損失)

74億円

△89%

△76%

主要3部門

  • 営業部門は、不透明な市場環境が続く中、複数の売出・募集案件をきっかけとしたお客様との対話が進展し、フロービジネス顧客数が増加しました。一方で、保険、債券、株式を中心に、フロー収入等は前四半期比で減収となりました。
  • インベストメント・マネジメント部門は、アセットマネジメント・ビジネスは堅調で、コア投信や銀行等チャネル、オルタナティブ運用等で資金流入が継続しました。投資損益は、高水準だった前四半期からは減少しましたが、部門収益に寄与しました。
  • ホールセール部門は、フィクスト・インカムは年初好調な滑り出しとなりましたが、3月のボラティリティ急上昇局面で減速しました。エクイティ、インベストメント・バンキングも前四半期比で減収となり、部門業績が悪化しました。
  収益合計(金融費用控除後) 税前利益(損失)
  当四半期 前四半期比 前年同期比 当四半期 前四半期比 前年同期比
営業部門 753億円 △7% +7% 98億円 △26% +89%
インベストメント・
マネジメント部門
378億円 △34% 3.8倍 164億円 △51% -
ホールセール部門 1,788億円 △5% △8% △142億円 - -
合計 2,920億円 △11% +6% 119億円 △73% △64%

詳細につきましては、当社ホームページにて掲載の決算短信および決算説明資料をご覧ください。また、本日(2023年4月26日)午後6時30分より、決算説明会(テレフォン・カンファレンス)を開催する予定です。この模様は、当社ホームページを通じてライブ配信します。
本資料は、米国会計基準による2023年3月期通期および第4四半期決算の業績に関する情報の提供を目的としたものであり、当社が発行する有価証券の投資勧誘を目的としたものではありません。本資料に含まれる連結財務情報は、監査対象外とされています。
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