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野村證券株式会社
野村キャピタル・インベストメント株式会社
野村證券株式会社(代表取締役社長:奥田健太郎)および野村キャピタル・インベストメント株式会社(代表取締役社長:村上朋久)は、泓德能源科技股份有限公司(台湾証券取引所上場、董事長:謝源一、英語表記:HD Renewable Energy Co., Ltd.、以下「HDRE」)グループが運営する系統用蓄電池プロジェクト(北海道札幌市)を対象とした54億円のグリーンプロジェクトボンド(プロジェクトファイナンス型信託受益権/ABL)の資金調達を支援しました。本件は、系統用蓄電池事業を裏付けとするグリーンプロジェクトボンドとして国内初の取組みになります。
系統用蓄電池事業は、出力の変動する太陽光や風力等の再生可能エネルギーの導入拡大が進む国内電力市場における調整力として、電力系統の安定化を支える重要なインフラ施設です。
また、本プロジェクトは、補助金や長期固定価格契約に依存せず、卸電力市場や需給調整市場、容量市場での直接的な電力売買のみで収益を得る「マーチャント型」の事業モデルであり、収益が市況に応じて変動する特徴があります。従来のプロジェクトファイナンス/ボンド市場では、固定価格買取制度(FIT制度)の適用を受ける太陽光等のキャッシュフローの予見性が高いプロジェクトが選好され、本件のような「マーチャント型」プロジェクトは、難易度が高い資産クラスとみなされてきました。
このたび、変動性の高い収益構造を持つマーチャント型蓄電池事業であっても、キャッシュフローを適切に管理・配分する仕組みを組む込むことで、法定満期20年の範囲で返済が行われる長期にわたる資金調達が可能となりました。本件は、日本で初めて、(1)系統用蓄電池事業を裏付けとするグリーンプロジェクトボンドであり、また、(2)取り扱いが難しいとされてきたマーチャント型という資産クラスをプロジェクトボンドへ組み入れた点に意義があります。
本件のスポンサーグループであるHDREは、太陽光発電や蓄電池事業、エネルギー関連サービスを幅広く手掛ける企業であり、近年日本市場において系統用蓄電池事業の展開を強化しています。HDREグループは、技術・運用の専門性と国際的な事業経験を有しており、本プロジェクトの運営にあたり重要な役割を果たしています。
なお、本件は、格付投資情報センター(R&I)より信用格付とグリーンボンド格付、グリーンボンド・ローン原則等への適合性に関してセカンドオピニオンを取得しています。
野村グループは、HDREグループと連携し、今後とも本事業の安定稼働を支援するとともに、系統用蓄電池を含むクリーンエネルギー関連インフラへの投融資拡大を通じ、脱炭素社会の実現と持続可能な地域経済の構築を目指します。
現地の系統用蓄電池サイト(出所:HDRE)