サステナビリティNOW #2学びのチャンス拡大へ、金融教育を身近なものに

2022年4月からの学習指導要領改訂により、高校家庭科の授業で資産形成の項目が拡充されます。金融・経済教育の普及に20年来、取り組んでいる野村グループでは、現場の先生の助けになればと授業で使える教育プログラムを開発しました。そしてその開発パートナーが、今回の対談のお相手、株式会社ARROWSの代表取締役である浅谷治希さんです。グループ広報担当執行役員の谷垣浩司と、金融・経済教育を担当するサステナビリティ推進室の佐藤由紀がお話を伺いました。

先生から、教育を変えていく

浅谷さんは、「学校現場には可能性が溢れている。しかし、業務の幅や労働時間といった先生を取り巻く事情が、その可能性を最大化する機会を阻んでいる」と言います。そこでARROWSでは「先生ファースト」を掲げ、教育現場が抱える課題の解決に取り組んでいます。

長きにわたり変わらないとされてきた教育の世界に風穴を開けようとする浅谷さんに、この国の未来のためになぜ教育改革が必要なのかを問うと、こう答えが返ってきました。
それは、「教育は子どもたちが自分の人生をコントロールするための"最大の武器"だから」。身長や運動神経など生まれ持ったものとは違い、「自分たちがどれくらい学ぶか次第で、後天的に自分の人生をコントロールできる。知識や教育を身に付けた分だけ、自由になる選択肢が増えるのが、教育だと思うのです」(浅谷さん)。

長きにわたり変わらないとされてきた教育の世界に風穴を開けようとする浅谷さんに、この国の未来のためになぜ教育改革が必要なのかを問うと、こう答えが返ってきました。
それは、「教育は子どもたちが自分の人生をコントロールするための"最大の武器"だから」。

身長や運動神経など生まれ持ったものとは違い、「自分たちがどれくらい学ぶか次第で、後天的に自分の人生をコントロールできる。知識や教育を身に付けた分だけ、自由になる選択肢が増えるのが、教育だと思うのです」(浅谷さん)。

「SENSEI ノート」

ARROWSが運営するSENSEI ノートは、日本最大級の"先生限定コミュニティ"です。SENSEI ノートをはじめとするサービスで全国8万人の先生との接点を持つARROWSでは、横のつながりが不足しがちな先生同士を、学校や地域の垣根を超えてインターネットでつなぎ、互いに支え合い、高め合える環境の実現を目指しています。

日本には小学校・中学校・高校で教える先生が約100万人います。そこに毎日通う児童・生徒が1200万人いて、その先には1200万の世帯がある。そう考えると、学校は人口の3分の1に影響を与えることができる大きなインフラであり、その真ん中に、キーマンとなる先生がいる――。
例えばこのコロナ禍での医療に置き換えてみると、患者やその家族と接するキーマンは医療従事者であり、その医療従事者をどう支えるかが重要です。しかし、学校現場において先生を支える人が、あまりいない。「我々みたいな組織が必要なのかな」と、浅谷さんはSNESEI ノートにかける想いを教えてくれました。

先生は気づきの提供者

文部科学省は、子どもたちが変化の激しい社会の中で生きていくために、学校は社会と接点を持ちながら学ぶことができる開かれた環境となることが不可欠であり、学校には指導方法を含めた授業改善などに取り組むことが重要、だとしています。
つまりは、先生に求められるスキルも、年々増えているということ。

浅谷さんは、ARROWSを立ち上げた9年前と比較すると、学校や先生方の意識が大きく変化したと感じています。「学校が開かれて、先生たちも外部の力を借りようというモードになってきている」。たとえば、"子どもたちに届けたい授業だけれども専門知識がない"と先生が考えるものがあれば、教材を開発し提供するという方法でのサポートが可能になってきました。「先生が困っていることを聞いて、解決策を出すことが、子どものためになる」(浅谷さん)。

さまざまな情報があふれ、何でもインターネットで調べられる世の中になっても、"知らない"言葉は検索できない。多くの時間を児童・生徒と過ごす先生方には、 "知る"きっかけをたくさん作ることで「子どもたちの世界を広げてもらえれば、と思ってこの仕事をしています」。

人生100年時代、投資を身近なものに

英語やプログラミングなど、色々な学習教科が加わるなかで、金融教育について先生方はどう思っているのでしょうか?

2022年4月からの学習指導要領改訂に伴い、先生方の金融教育への関心は高まってきていると浅谷さんは言います。人生100年時代、その100年をどう過ごすかを考えた時に、単に支出を減らすではなく、どうやって収入を増やすのか――。資産形成について学ぶことが大事だと感じ始めている先生も増えているそう。野村では日本の金融リテラシー向上のため、1990年代から金融・経済教育を提供しています。しかし当初は、「学校でお金の話なんて」「損したらどうするんだ」など、お金をテーマにした教育ならではの苦労がありました。

2022年4月からの学習指導要領改訂に伴い、先生方の金融教育への関心は高まってきていると浅谷さんは言います。人生100年時代、その100年をどう過ごすかを考えた時に、単に支出を減らすではなく、どうやって収入を増やすのか――。資産形成について学ぶことが大事だと感じ始めている先生も増えているそう。野村では日本の金融リテラシー向上のため、1990年代から金融・経済教育を提供しています。しかし当初は、「学校でお金の話なんて」「損したらどうするんだ」など、お金をテーマにした教育ならではの苦労がありました。

「結局、知らないから怖いっていう話になる」。
浅谷さんは、お金のこと、金融のことを授業で学ぶ子どもたちが増えていくことで、「もっと投資が身近になってくるのではないか」と期待を寄せます。

これまでは「金融について正しく理解する機会もなかった。今の子たちは、色々なテーマを色々な切り口から学べるので、大人になった時に興味や関心の幅が広がり、金融についても抵抗をさほど感じない世代になるのではないかと思います」。

家庭の環境や貧困など、さまざまな境遇に直面する子どもたちもいるでしょう。ただ、学びによって、自らの人生を切り拓いたり、何らかの変化をもたらしたりすることは出来るはす。そういったチャンスを増やしていくことが、私たち大人、そして証券会社に求められる役割だということを再確認する対談でした。

ARROWSと野村が共同開発した

「金融の専門家が教える 人生を輝かせるお金のリテラシー」

高等学校の新学習指導要領に準拠したこのプログラムでは、生活設計や資産管理の重要性、株式・債券・投資信託といった金融商品の特徴や安全性・流動性・収益性など、幅広く学ぶことができます。また、スライドや進行台本、ワークシートといった、授業で必要な資料はすべてパッケージ化されていて、先生の負担軽減と利便性にも配慮しています。詳しくはこちら

浅谷治希氏
1985年生まれ 神奈川県出身。2009年慶應義塾大学経済学部卒。大手教育企業に入社し、女性向け大型ポータルサイトの集客に従事。2012年8月に退職しITサービス企業に入社。同年11月に参加した起業コンテストStartup Weekend東京大会で、SENSEI ノートを発表し優勝。2013年2月に株式会社ARROWSの前身となる株式会社LOUPEを設立。

株式会社ARROWS
全国の先生が情報共有できる国内最大のオンラインプラットフォーム「SENSEI ノート」を開発・運営。2017年からは、各領域のリーディングカンパニーと組み、先生向けに教材を開発・提供する「SENSEI よのなか学」を開始。

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