大川 隼人

要約

  1. 野村グループは2025年9月、「野村サステナビリティ・ウィーク2025」を開催し、「サステナビリティはどこに向かうのか-米国、欧州、そして日本-」と題したセッションを行った。
  2. 本セッションでは、第2次トランプ政権発足を契機に米国で反ESG(環境、社会、ガバナンス)の動きが鮮明化するなど潮流が混沌化する中、日本、欧州、米国におけるサステナビリティの現在地を整理し、今後の行方を議論した。
  3. 欧州はESG支持を維持しつつも、競争力の維持・向上と防衛力の強化との両立を模索している。米国は連邦レベルで反ESGが強まる一方、州や民間の取り組みが継続している。全体として、サステナビリティは「現実志向」へ再定義されつつある。
  4. 日本はガバナンス改革・競争戦略に根差した企業価値向上を中心とする視座が重要であり、持続的・本質的なサステナビリティ推進を戦略的に検討していく必要性が高まっている。
  5. 総じて、日本は企業価値向上というコーポレート・ガバナンス改革の原点を見失わずに、企業と投資家が実務と対話を深化させていくべきだと言える。