中国における「上場会社ガバナンス準則」改訂版の公表
-ESGファクターや機関投資家の役割を重視-

野村資本市場研究所 関根 栄一

要約

  1. 2018年9月30日、中国証券監督管理委員会(証監会)は「上場会社ガバナンス準則」の改訂版を公表した(即日施行)。今回の改訂版は、2002年1月7日に当初版が制定・実施されて以来、経済協力開発機構(OECD)のコーポレート・ガバナンス原則の改訂を踏まえながら、約16年8カ月ぶりの見直しとなった。
  2. 改訂版では、機関投資家を通じたガバナンスの強化、個人投資家の保護の強化、監査委員会の設置義務化に加え、国連気候変動枠組条約の批准等を踏まえたESG(環境、社会、ガバナンス)ファクターが重視されていることが特徴である。同ファクターのうち、上場会社の環境情報の強制開示制度について、証監会は環境保護部と既に検討中である。
  3. 改訂版には、上場会社における中国共産党組織の展開に関する規定が設けられており、外部株主から、党組織によるガバナンスの行使の面での懸念も出てこよう。改訂版の公布を踏まえ、今後、証監会による関連規定の見直しや、証券取引所等による自主規制の修正作業も注目される。
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