特集 | リスクマネーの循環の促進
「パブリックに加え、プライベート領域への拡大・強化」を実現するため、商品・サービス面でも、ビジネス・ポートフォリオの拡大と強化を目指します。野村グループが従来から強みを持つ上場株式や投資信託等のパブリックな商品・サービスをさらに強化・深掘りするとともに、プライベートな領域、具体的にはプライベート・エクイティ、プライベート・デット、インフラなどの事業性資産を含むオルタナティブ運用も強化していきます。
環境認識
投資家のニーズ
- 長引く低金利環境下で、投資家は運用難に直面
- 伝統的資産に加えてオルタナティブ投資など新たな投資対象へのニーズの高まり
資産運用業界の動向
- 運用報酬率の低下トレンドが継続
- 長期化する低金利環境や投資家ニーズの多様化を受けてオルタナティブ商品の拡充が望まれる
プライベート領域の商品・サービスを拡充
インベストメント・マネジメント部門
- 各運用・投資の高い独立性、多様性、機動性を確保しながら、競争力のあるパフォーマンスを追求
- 部門全体の戦略は、部門直下の企画部署に一元化され、プロダクト・ポートフォリオや顧客基盤のさらなる拡充を目指すとともに、オペレーションの共通化やデジタル化を推進させることで部門全体の業務プロセスの効率化を達成
- 資産運用業のさらなる高度化と、お客様の多様なニーズに対するサービスとソリューションの提供
プライベート・エクイティ投資
野村キャピタル・パートナーズを中心に事業再編・事業再生・事業承継・MBOなど、多様化・複雑化するお客様のさまざまな課題に対して、エクイティなどのリスクマネーを提供します。
非上場企業へ投資する上場投資法人
野村グループとSPARXグループが手を組み、ベンチャー企業投資およびその他非上場企業への投資を行う投資法人を設立します。
投資法人を東証ベンチャーファンド市場に上場し、非上場企業への投資機会を投資家へ提供します。

1 本投資法人は、非上場企業に出資し、出資先企業が上場した後も一定期間継続保有できる特徴を有する
ファンド・オブ・サーチファンド
野村グループとJaSFA※2が協業し、経営者を志す優秀な人材と事業承継の課題を抱える非上場の中小企業を結ぶ、ファンド・オブ・サーチファンドを通じて、人材の流動化、企業価値向上、地方創生に貢献します。

- 中小企業への人材流動化を促進
- 中小企業活性化・地方創生にも貢献
2 JaSFA : Japan Search FundAcceleratorは2018年5月に日本初のサーチファンドアクセラレーターとして設立され、サーチファンドへの投資、サーチャーおよびサーチファンドの支援、サーチファンドの周知、コンサルティング業務などの事業を展開
プライベート・デット投資
野村メザニン・パートナーズを中心にミドル・リスク/ミドル・リターンの運用商品を提供。独自の専門性やネットワークに加え、野村グループのプラットフォームを活用し、日本の市場に即したメザニン・ファイナンスに取り組み、機関投資家の資金運用ニーズに対応します。
航空機リース
野村バブコックアンドブラウンは、航空機等の大型物件の国際リース取引の組成等を行い、質の高い事業投資機会を提供します。
その他オルタナティブ投資
野村アセットマネジメントにおいても外部の運用者と連携し、プライベート・エクイティ、インフラ、不動産投資などオルタナティブ商品を幅広い投資家へ提供することに注力します。
ホールセール部門
- 幅広いネットワークと知見を活用したファイナンシングとストラクチャリング
インフラストラクチャー・ファイナンス
インフラ・再生エネルギー関連ファイナンスに投資し、機関投資家にも販売するビジネスモデルです。社会的要請の高いプロジェクト(有料道路、風力発電施設等)に加え、商業用不動産ファイナンスやトレード・ファイナンスといった新規ビジネスを拡充しています。
ストラクチャード・レンディング
顧客の資産流動化ニーズに応え、投資家に対して新たな投資機会を提供するため、ストラクチャード・プロダクト拡充を目指します。米州モーゲージ・ストラクチャード・レンディング、欧州ABSファイナンス、アジア・ストラクチャード・レンディングといった機能をグローバルで強化しています。
アドバイザリー・ビジネス
企業の事業成長・資本政策に関する課題に対して、高度にカスタマイズされたソリューションの提供を強化します。2020年4月に買収したノムラ・グリーンテックとの協業も推進しており、サステナブル・テクノロジー分野でのソリューション提供を通じた持続可能な社会の実現に貢献していきます。
プライベート領域のさらなる拡充に向けて
野村グループの総合力の活用
新設されたインベストメント・マネジメント部門を中心に専門性・ナレッジの共有、そして野村グループの顧客基盤へのアクセスといったシナジー効果を通じて、付加価値の高いサービス提供を目指していきます。
インオーガニック戦略
新規ビジネスの立ち上げやプロダクトの拡充・顧客基盤の拡大に向けて、インオーガニック戦略にも取り組みます。市場規模・成長性・競争環境・優位性などを考慮し、業務提携から出資やジョイントベンチャーなどさまざまな形態を視野に検討を進めます。