創業者「野村徳七」 1.初代野村徳七

初代野村徳七

徳七の父、初代野村徳七(幼名徳松)は、大阪の平野郷(現・大阪市平野区)の領主 土井大炊頭と、その領主に仕えた「のむら」という姓の女性との間に、嘉永3年、中河内郡久宝寺町(現・大阪府八尾市久宝寺町)で生まれた。そして、この年ただちに久宝寺町の農家 辻部宇兵衛(通称「六宇」)に貰いうけられた。徳松は11才で大阪に出て、大阪屋弥兵衛の営む「大弥両替店」に、丁稚奉公として住みこむことになった。徳松が奉公したころの「大弥両替店」は、本両替、または中両替クラスで、いわば中流の両替店だった。