ネットゼロ達成に向けて
野村グループは、脱炭素社会の早期実現に向けて、ビジネス機会の拡大に取り組むとともに、気候変動に伴うリスクを特定し、その適切な管理に努めています。
基本的な考え方
野村グループは、気候変動が世界共通の重要な課題の一つであると認識し、「産業革命前からの平均気温の上昇を2℃より十分低く保ち、1.5℃に抑えるよう努力する」というパリ協定の趣意に賛同するとともに、2021年9月には、脱炭素社会の早期実現に向け、2030年までに当社の拠点で排出する温室効果ガス排出量を実質ゼロとする「ネットゼロ」を達成することおよび2050年までに投融資ポートフォリオの温室効果ガス排出量のネットゼロ達成を目指すことを公表いたしました。
脱炭素社会の早期実現に向けた3つの目標
1. 2030年までに当社の拠点で排出する温室効果ガス(GHG)排出量のネットゼロを達成する
省エネルギーの促進に加え、再生可能エネルギーの導入を段階的に拡大し、2030年までに当社が利用する電力を100%再生可能エネルギー起源の電力に切り替え、2030年までのネットゼロを目指します。
2. 2050年までに投融資ポートフォリオの温室効果ガス排出量のネットゼロを達成する
2050年までの投融資ポートフォリオの温室効果ガス排出量のネットゼロ達成にむけて、国連環境計画金融イニシアティブ (UNEP FI)が発足させたNet-Zero Banking Alliance(ネット・ゼロ・バンキング・アライアンス、NZBA)※1に加盟し、その取り組みを進めていきます。また、2021年9月の加盟から18カ月以内に、当社にとって影響の大きいセクターについて、2030年までの中間目標ならび に2050年までの長期目標を開示する予定です。
3. サステナブル・ファイナンスに取り組む
お客様による脱炭素社会への移行を支援するため、2026年3月までの5年間で1,250億ドルのサステナブル・ファイナンス案件に関与することを目指します。
1 Net-Zero Banking Alliance
2050年までに投融資ポートフォリオのGHG排出量ネットゼロにコミットする銀行のイニシアティブで、Glasgow Financial Alliance for Net Zero(GFANZ)に参加する気候変動・GHG排出量ネットゼロに取り組む4つのイニシアティブの一つ
脱炭素社会の実現に向けたロードマップ
サステナブルな社会の実現に向けて、野村グループは2030年までに自社におけるネットゼロ達成、2050年までに投融資ポートフォリオのネットゼロ達成を目指します。

For Our Clients
サステナブルな社会の実現に向けて、グローバルに証券業務や投資銀行業務に携わる金融サービスグループとして、さまざまな角度で社会課題解決のためのソリューションを提供しています。
For Our Society
サステナビリティへの取り組みをサポートする金融グループとして、当社自身もサステナブルな存在であり続けるため、環境負荷低減やガバナンスの高度化、適切な情報開示にも積極的に取り組んでいます。
アセットマネージャーとしての取り組み
野村アセットマネジメントは、「責任ある機関投資家」として、気候変動リスク・機会に対する運用の高度化を進めるとともに、エンゲージメントを通じて投資先企業の経営戦略への気候変動対策の反映を通して、脱炭素社会の実現を目指しています。
2021年8月には、2050年までに投資先企業のGHG排出量のネットゼロを目指す資産運用会社による国際的なイニシアティブである 「Net Zero Asset Managers initiative」 (NZAM)へ加盟しました。また、2050年までにネットゼロ達成に向けて運用する資産について2030年時点における中間目標を運用資産の55%に設定しています。
TCFD提言への対応
野村グループは、気候関連財務情報開示タスクフォース (TCFD)に賛同し、TCFDが推奨する4つの開示基礎項目である「ガバナンス」「戦略」「リスク管理」「指標と目標」に沿って気候変動に対するリスクと機会についての取り組みを整理、公表しています。シナリオ 分析の結果、気候変動が当社の財務に与える影響は限定的であり、ビジネスを通じてお客様の脱炭素への取り組みをサポートしていくことが成長の機会であると捉えています。