グループCEOメッセージ

グループCEO奥田健太郎メッセージ

写真:代表執行役社長 グループCEO 奥田 健太郎

私たちは今、まさに時代の大きな転換点に立っています。これまでとは全く異なる環境、前提のもとでビジネスをしていくことになります。従来の発想やこれまでの運営方法だけでは、このパラダイムシフトをチャンスにすることはできません。
環境に合わせて自ら先に変化することで、お客様をはじめとするすべてのステークホルダーのみなさまへさらなる付加価値を提供していきたいと思っています。

「野村を、今立っている場所とは違うところ、次のステージに進める」という考えのもと、その実現に向けた戦略として「パブリックに加え、プライベート領域への拡大・強化」を掲げています。商品・サービス、お客様、デリバリー、それぞれの軸をパブリック領域からプライベート領域へと拡大することにとどまらず、それらすべてを融合することで、私たちのお客様一人ひとりにカスタマイズされた「あなただけのため」のサービス、ソリューションを提供すること、それが真の意味での「プライベート」戦略であると考えています。

ネットゼロを含むサステナビリティへの取り組みにおいて、私たち金融機関にも積極的な役割が期待されています。気候変動や社会的格差の拡大など、環境・社会が抱える問題に対して、野村グループにできることは、本業を通じて持続可能な社会の構築に資することです。すべての業界がよりサステナブルなテクノロジーへの移行を迫られるなか、脱炭素化に向けた業界の垣根を超えた努力と投資が必要となります。お客様、そして、社会全体のサステナビリティ課題への対応を、金融資本市場を通じてサポートしていくことは、社会課題解決に寄与することに加え、当社の長期的な価値創造を果たすうえで、大きな原動力になると捉えています。

機会あるごとに、「新しいことへの挑戦」を強調しています。新しいことへの挑戦に、ダイバーシティは不可欠です。自分とは異なる価値観を持った人は、専門知識だけではなく刺激や新しい気づきを与えてくれます。加えて、多様な価値観、考え方を自然と受け入れることができる組織、皆が自分らしくいられる環境を整えることが、私を含めマネジメントの重要な責務だと認識しています。高度な専門性はもちろんのこと、多様なバックグラウンド、異なった価値観をグループの運営に活かしていきたいと思っています。

私たちの経営ビジョンは「社会課題の解決を通じた持続的成長の実現」です。グループとして取り組んでいる多様なビジネスは、お客様をはじめとしたすべてのステークホルダーのみなさまからの信頼の上に成り立っています。当社の企業価値向上と社会全体の持続可能な成長は同じ道の上にあると考えています。私はパラダイムシフトの渦中こそ野村がお客様に貢献できる、そして金融の未来には大きな可能性があると信じています。今後ともサステナブルな成長を実現するために役職員一同より一層の努力を続けてまいります。