グループCEOメッセージ

グループCEO奥田健太郎メッセージ

写真:代表執行役社長 グループCEO 奥田 健太郎

今後、ますます会社の存在意義が問われる時代になると思っています。会社の規模を大きくする、きちんと利益を出し続ける、会社が存続していくためには大切なことです。しかし、それだけでは存在意義があるとは言えません。加えて、社員一人ひとりが「なぜこの会社で働くのか?」という問いに答えを探す時代になっているのではないでしょうか。

野村グループは2025年に創立100周年を迎えます。この大きな節目を活かし、これまで支えていただいたお客様やすべての関係者の方々に感謝の気持ちをお伝えするとともに、働く社員一人ひとりが「なぜ野村で働くのか?何を達成したいのか?」について見つめなおす機会にしたいと考えました。「Nomuraパーパス・ジャーニー」プロジェクトを2021年に開始し、1万人を超えるグループの役員・社員による議論を経て、2024年4月、野村グループのパーパス「金融資本市場の力で、世界と共に挑戦し、豊かな社会を実現する」を策定しました。

私たちは、金融資本市場におけるリスクマネーの循環を通じて、企業の成長機会への投資を後押しし、その果実を投資家に還元することで、資産形成と豊かな生活の実現につなげ、さらには経済全体の成長と社会の発展に貢献したいと考えています。そのために、お客様をはじめとするすべてのステークホルダーの挑戦、何かを良くしたい、いい方向に変えたい、という思いを実現するために共に進んでまいります。また、社員一人ひとりが自分らしく、失敗を恐れず挑戦できる環境を整えることで、グループ全体の成長を実現できると確信しています。

新たに策定したパーパスを踏まえ、2030年にむけた経営ビジョンとして「Reaching for Sustainable Growth」を設定しました。具体的な数値目標として、2030年に向けて「ROE 8~10%+の安定的な達成」および「5,000億円超の税前利益の達成」を目指します。

多様な人材や価値観が、野村グループの競争力の源泉です。当社は1925年にわずか84人でスタートしました。今では約30の国や地域に拠点を置き、90に及ぶ国籍を持つ約27,000人が集まるグローバルなプラットフォームへと発展してきました。これは、野村グループがお客様からの信頼にお応えし、社会から求められる存在であり続けた結果だと思っています。

また、今まで誰もやっていなかったことに勇気をもって「挑戦」することは、野村の創業以来続くDNAです。常に新しいことに挑戦し、変化を続けてきたからこそ、今の野村があるといえます。

世界中が日本に注目している今、野村にとっては大きなチャンスだと考えています。グローバルなフランチャイズを最大限に活用し、一段とギアを上げ、着実に成果をあげることで、持続的な成長の実現を目指していきます。

株主、お客様をはじめすべてのステークホルダーのみなさまのご期待にお応えできるよう、全社員一同、さらなる努力を続けてまいります。